春夏秋冬、山遊び中心のレポート&備忘録
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一つでも遭難を無くそう!
遭難について深く考えてみる!
楽しい内容では無いので、ウザいなぁこいつ!的な目でしか見れない人はどうぞスルーして下さい。
ちょっと山に対する姿勢が・・・・・・・うんぬん・・・・・・・・・的な内容を書くと、ウザいなぁこいつ!
的な感覚の冷やかしの目で見るような人も居るので最初に書いておきます。
そういう風に取れるコメントを頂く事もあるけど気にせず抹消させてもらってます。
冷やかし程度に感じるものは誤魔化し残してるけどね………………
でも忘れないで欲しい!
そういう風に冷やかして他人事のように捉えてる人の行く末には高い確率で遭難し周囲の方々に迷惑を掛けてしまう要素が高い!
という事を。
山は目一杯楽しむ場所でもあるけど、その内側には『素直で謙虚であるべき』という自身の心構えと、実際に遭難しない為の対策を、知識を入れるだけでは無く自身が真剣に実践する事が必要な事を!
先日blog友達の「それいいな!」の山道具 の目目連さんが紹介してくれた遭難についての本を3冊早速購入して今、読んでいる!
昭和30年代に初版された古い本で、内容も重みがあり現在では僕はよく解らないけど○○の権だとかがあって書けない、表現出来ないような事もズバッとストレートな内容の本。
固有名詞なんかも実名でバンバン載ってる!
僕自身も山は好きだけど怖いし、又、遭難はしたくないししてはいけないとも思ってる。
この本の内容はズバリ『遭難』についての事がほとんどで、その内容が克明に書かれている。
紹介してくれた目目連さんも書いてるが、自分への戒めも兼ね遭難について再認識する為にも是非目を通して欲しい本だ!
オロク(遭難遺体)の写真もたくさん出てくるし、待ち受けてる家族の悲しい場面もバンバン出て来ます。
遭難についてのキーワードは今も昔も変わらずで・・・・・・・・・・・・・・・・
『雪・岩・行程・装備を含めた安易な考え』
一部、本文からの抜粋と写真を紹介します。
昭和34年10月
北穂高滝谷でのT大スキー山岳部の遭難から・・・・・・・・・・・・・・・・
生き残ったリーダーが残した言葉。
『夏の登攀が容易だったからと、ついこの尾根を甘く見ていた。甘い考えは、登攀の第一歩で破られたが、経験豊富なリーダーなら、ここで引返したかもしれない。いや、涸沢を出発しなかったはずである。経験の浅い自分は、涸沢を出発し、自己の登攀欲に負け、当初の予定を忘れた。さらにリーダーであることさえ忘れ、理性を失い、雪の岩場で最初の困難にぶつかってもあえて進み、結果は6人の部員の命を失った・・・・・・・・・・・・・・』
昭和37年1月
後立山五竜岳でのK会の遭難から・・・・・・・・・・・・・・・・・
遠見尾根から五竜を目指した若者4人、中遠見山でBC数日吹雪の翌日は快晴の青空。
この日を逃したら、もう機会がない!と出発準備。
頂上まで往復6時間を見込むが・・・・・・・・・・・・・冬山の経験が浅く遠見尾根は初めての若者達は夏の所要時間より少し多めに見ただけであった。
その頃ラジオでは午後からの天候悪化をしきりに告げていたのだが・・・・・・・・・・・・・・
若い4人は軽装のアタックザックのみで厳冬期の五竜に向かった。
五竜小屋に正午前に着いた、頂上までは一時間半か二時間で往復できる!少しくらい時間がかかっても五竜小屋に泊まれば良い!
降り止んだばかりの雪はまだ締まらず、膝から腰まで潜り、この頃からガスが巻き雲が流れ始めているにも関わらず4人は頂上に向かった。
後に全日本山岳連盟理事長はこう述べている。(非常に厳しい内容)
『典型的な気象遭難と言える。一時の晴れ間に騙された。
冬山に登ろうというからには、この程度の天候の悪化は、当然予想しなければならない。
それに耐えうる体力、精神力、経験のあるものでなければ冬山に行く資格はない。
その上で天気予報を聞き総合的な判断に従って行動すれば良いが、今回の遭難は経験も総合的判断も欠けていたようだ。
この時の天気図を見ると午前3時に突然低気圧が現れ、みるみる日本全土を覆っている。
このような気象変化は1月前後によくあることだ。
初心者が冬山に登る場合、良いリーダーが居なかったら登山を中止すべきで、また冬山では十分な体力と精神力、判断力が必要で登頂出来ない場合も次の機会に譲って慎重に行動すべきだ。』
昭和29年12月
西穂高でのT高校4人の遭難から・・・・・・・・・・・・・・・・・
厳冬期の穂高稜線にアイゼンも持っていこうとしなかった若者4人は・・・・・・・・・・・・・・
西穂山荘を出発したT高校生4人、当初はここの稜線の雪は風で飛ばされてしまうのでアイゼンの必要性は無いと言っていたが、メンバーのお兄さんが無理にアイゼンを持たせたとの事だ。
彼らが取った行程は西穂高頂上直下200mの斜面をキャンプ地に選んだ事。
風が強くなり天候が悪化する兆しが見えていたが若い4人は気にもしなかった。
張ったテントは【夏用】
4人は
「テントさえあればこっちのものだ!あとは天候の回復を待って頂上に登ればいい!」
しかし、この時既に北アルプス一帯には冬山ではもっとも恐ろしい季節風の吹き出しが始まっていた。
この時期の季節風は日本海の湿気を吸い上げ本土に叩きつけ北アルプスにぶつかると急激に上昇する為冷却し多量の雪を降らせる。
前日までの好天が信じられないほど吹雪に変わりテントは大きな音を立てて揺れる。
4人は支柱を握り風に倒されまいと支えるが風速40mの突風に夏用テントはあっという間に倒れ、大きな音を立てて裂けた。
4人で相談、2人が残り2人が西穂山荘に救助を求めに行くことになった。
救助に向かった2人は稜線で突風に飛ばされて岐阜県側に転落していた。
残された2人も・・・・・・・・・・・・・・・・
あとに日本山岳会副会長はこう述べている。
「この遭難は、冬山のほんとうの恐ろしさを知らない、いわば【無知】がもたらしたものだ。冬山でしかも3000m級の稜線に夏用テントを持って行くなどは、登山の常識からとうてい考えられないことだ。その上しっかりしたリーダーがついていたわけでもなく山の経験の浅い高校生だけのパーティーでは冬山に危なくて登らせる事は出来ない。
このパーティーだけに限らず、体力、常識ともまだ一人前ではないのに、かなり背伸びしたところが多いなか冬山に登ろうという計画自体が無理と言える。
若い人達に共通したことだが、何か自分の目と耳、身体で体験しなければ納得しない傾向がある。だが、山では「やってみたとき」「体験したとき」は、そのまま死につながる事を忘れないで欲しい。言い古されていることだが「山では常に謙虚であれ」という言葉を噛みしめて登山してもらいたい。
昭和35年6月
常念小屋から蝶ヶ岳へ小雨を交えた強風の中、出発を見合わすよう小屋の主人の言う事を聞かず強行で出発した4人パーティーは・・・・・・・・・・・・・・・
この前に3人パーティーは天候悪化の為蝶ヶ岳への縦走を断念し横尾谷への森林帯を降る為に出発したのを見て、自分たちも行けると判断したところ小屋の主人に「あの3人は装備も良いし森林帯を降るので危険は無い。あなたたちはもっとも風当りのきつい稜線を歩くことになるので、この天候で行動するのは無理だ。どうしても行くのなら稜線を避けて横尾谷を降りなさい」と忠告されたにも関わらず・・・・・・・・・・・・・・・・
あとに○○山岳会会長はこう述べている。
「悪天候のなか出掛ける事が一番いけない。しかも山小屋の主人が止めているのに・・・・・
【悪天候なのに行動するなど無理はぜったいしない】【山小屋の人の忠告は素直に聞く】
等は登山技術以前のものでかならず守るべきことでしょう。
また、この遭難は4人のうち3人が女性です。なんとか男性と同じように見られたいと背背伸びするタイプと、完全に男性に寄り掛かるタイプのどちらかにはいるものが多い。両方とも登山にとっては危険です。女性登山の限界ということになると難しいが、男性に頼らず自主的に、しかも、女性であることを自覚して行動する事は大切です。この遭難の場合でも女性3人がこの点を深く理解していれば避けられたのではないでしょうか。
等々・・・・・・・・・・・・・・・・・
非常に濃く重い内容のものばかりです。
古い本ではあるけど、内容は今と十分置き換えて読む事が出来る。
真摯に山と向い合いたい方には是非、自分への戒めとして真剣に一読して欲しいと思う!
絶対にこうなってはいけない!
絶対にこうさせてはいけない!
※この本は一般販売されていて現在も古書として入手出来る書籍なのでそのままの画像を使わせてもらった。
この本の遭難者として記載されている多くの方々に敬意を払い、そしてご冥福を心から願っています。
山は楽しむために登るが真剣に慎重にそして常に謙虚であれ!
楽しい内容では無いので、ウザいなぁこいつ!的な目でしか見れない人はどうぞスルーして下さい。
ちょっと山に対する姿勢が・・・・・・・うんぬん・・・・・・・・・的な内容を書くと、ウザいなぁこいつ!
的な感覚の冷やかしの目で見るような人も居るので最初に書いておきます。
そういう風に取れるコメントを頂く事もあるけど気にせず抹消させてもらってます。
冷やかし程度に感じるものは誤魔化し残してるけどね………………
でも忘れないで欲しい!
そういう風に冷やかして他人事のように捉えてる人の行く末には高い確率で遭難し周囲の方々に迷惑を掛けてしまう要素が高い!
という事を。
山は目一杯楽しむ場所でもあるけど、その内側には『素直で謙虚であるべき』という自身の心構えと、実際に遭難しない為の対策を、知識を入れるだけでは無く自身が真剣に実践する事が必要な事を!
先日blog友達の「それいいな!」の山道具 の目目連さんが紹介してくれた遭難についての本を3冊早速購入して今、読んでいる!
昭和30年代に初版された古い本で、内容も重みがあり現在では僕はよく解らないけど○○の権だとかがあって書けない、表現出来ないような事もズバッとストレートな内容の本。
固有名詞なんかも実名でバンバン載ってる!
僕自身も山は好きだけど怖いし、又、遭難はしたくないししてはいけないとも思ってる。
この本の内容はズバリ『遭難』についての事がほとんどで、その内容が克明に書かれている。
紹介してくれた目目連さんも書いてるが、自分への戒めも兼ね遭難について再認識する為にも是非目を通して欲しい本だ!
オロク(遭難遺体)の写真もたくさん出てくるし、待ち受けてる家族の悲しい場面もバンバン出て来ます。
遭難についてのキーワードは今も昔も変わらずで・・・・・・・・・・・・・・・・
『雪・岩・行程・装備を含めた安易な考え』
一部、本文からの抜粋と写真を紹介します。
昭和34年10月
北穂高滝谷でのT大スキー山岳部の遭難から・・・・・・・・・・・・・・・・
生き残ったリーダーが残した言葉。
『夏の登攀が容易だったからと、ついこの尾根を甘く見ていた。甘い考えは、登攀の第一歩で破られたが、経験豊富なリーダーなら、ここで引返したかもしれない。いや、涸沢を出発しなかったはずである。経験の浅い自分は、涸沢を出発し、自己の登攀欲に負け、当初の予定を忘れた。さらにリーダーであることさえ忘れ、理性を失い、雪の岩場で最初の困難にぶつかってもあえて進み、結果は6人の部員の命を失った・・・・・・・・・・・・・・』
昭和37年1月
後立山五竜岳でのK会の遭難から・・・・・・・・・・・・・・・・・
遠見尾根から五竜を目指した若者4人、中遠見山でBC数日吹雪の翌日は快晴の青空。
この日を逃したら、もう機会がない!と出発準備。
頂上まで往復6時間を見込むが・・・・・・・・・・・・・冬山の経験が浅く遠見尾根は初めての若者達は夏の所要時間より少し多めに見ただけであった。
その頃ラジオでは午後からの天候悪化をしきりに告げていたのだが・・・・・・・・・・・・・・
若い4人は軽装のアタックザックのみで厳冬期の五竜に向かった。
五竜小屋に正午前に着いた、頂上までは一時間半か二時間で往復できる!少しくらい時間がかかっても五竜小屋に泊まれば良い!
降り止んだばかりの雪はまだ締まらず、膝から腰まで潜り、この頃からガスが巻き雲が流れ始めているにも関わらず4人は頂上に向かった。
後に全日本山岳連盟理事長はこう述べている。(非常に厳しい内容)
『典型的な気象遭難と言える。一時の晴れ間に騙された。
冬山に登ろうというからには、この程度の天候の悪化は、当然予想しなければならない。
それに耐えうる体力、精神力、経験のあるものでなければ冬山に行く資格はない。
その上で天気予報を聞き総合的な判断に従って行動すれば良いが、今回の遭難は経験も総合的判断も欠けていたようだ。
この時の天気図を見ると午前3時に突然低気圧が現れ、みるみる日本全土を覆っている。
このような気象変化は1月前後によくあることだ。
初心者が冬山に登る場合、良いリーダーが居なかったら登山を中止すべきで、また冬山では十分な体力と精神力、判断力が必要で登頂出来ない場合も次の機会に譲って慎重に行動すべきだ。』
昭和29年12月
西穂高でのT高校4人の遭難から・・・・・・・・・・・・・・・・・
厳冬期の穂高稜線にアイゼンも持っていこうとしなかった若者4人は・・・・・・・・・・・・・・
西穂山荘を出発したT高校生4人、当初はここの稜線の雪は風で飛ばされてしまうのでアイゼンの必要性は無いと言っていたが、メンバーのお兄さんが無理にアイゼンを持たせたとの事だ。
彼らが取った行程は西穂高頂上直下200mの斜面をキャンプ地に選んだ事。
風が強くなり天候が悪化する兆しが見えていたが若い4人は気にもしなかった。
張ったテントは【夏用】
4人は
「テントさえあればこっちのものだ!あとは天候の回復を待って頂上に登ればいい!」
しかし、この時既に北アルプス一帯には冬山ではもっとも恐ろしい季節風の吹き出しが始まっていた。
この時期の季節風は日本海の湿気を吸い上げ本土に叩きつけ北アルプスにぶつかると急激に上昇する為冷却し多量の雪を降らせる。
前日までの好天が信じられないほど吹雪に変わりテントは大きな音を立てて揺れる。
4人は支柱を握り風に倒されまいと支えるが風速40mの突風に夏用テントはあっという間に倒れ、大きな音を立てて裂けた。
4人で相談、2人が残り2人が西穂山荘に救助を求めに行くことになった。
救助に向かった2人は稜線で突風に飛ばされて岐阜県側に転落していた。
残された2人も・・・・・・・・・・・・・・・・
あとに日本山岳会副会長はこう述べている。
「この遭難は、冬山のほんとうの恐ろしさを知らない、いわば【無知】がもたらしたものだ。冬山でしかも3000m級の稜線に夏用テントを持って行くなどは、登山の常識からとうてい考えられないことだ。その上しっかりしたリーダーがついていたわけでもなく山の経験の浅い高校生だけのパーティーでは冬山に危なくて登らせる事は出来ない。
このパーティーだけに限らず、体力、常識ともまだ一人前ではないのに、かなり背伸びしたところが多いなか冬山に登ろうという計画自体が無理と言える。
若い人達に共通したことだが、何か自分の目と耳、身体で体験しなければ納得しない傾向がある。だが、山では「やってみたとき」「体験したとき」は、そのまま死につながる事を忘れないで欲しい。言い古されていることだが「山では常に謙虚であれ」という言葉を噛みしめて登山してもらいたい。
昭和35年6月
常念小屋から蝶ヶ岳へ小雨を交えた強風の中、出発を見合わすよう小屋の主人の言う事を聞かず強行で出発した4人パーティーは・・・・・・・・・・・・・・・
この前に3人パーティーは天候悪化の為蝶ヶ岳への縦走を断念し横尾谷への森林帯を降る為に出発したのを見て、自分たちも行けると判断したところ小屋の主人に「あの3人は装備も良いし森林帯を降るので危険は無い。あなたたちはもっとも風当りのきつい稜線を歩くことになるので、この天候で行動するのは無理だ。どうしても行くのなら稜線を避けて横尾谷を降りなさい」と忠告されたにも関わらず・・・・・・・・・・・・・・・・
あとに○○山岳会会長はこう述べている。
「悪天候のなか出掛ける事が一番いけない。しかも山小屋の主人が止めているのに・・・・・
【悪天候なのに行動するなど無理はぜったいしない】【山小屋の人の忠告は素直に聞く】
等は登山技術以前のものでかならず守るべきことでしょう。
また、この遭難は4人のうち3人が女性です。なんとか男性と同じように見られたいと背背伸びするタイプと、完全に男性に寄り掛かるタイプのどちらかにはいるものが多い。両方とも登山にとっては危険です。女性登山の限界ということになると難しいが、男性に頼らず自主的に、しかも、女性であることを自覚して行動する事は大切です。この遭難の場合でも女性3人がこの点を深く理解していれば避けられたのではないでしょうか。
等々・・・・・・・・・・・・・・・・・
非常に濃く重い内容のものばかりです。
古い本ではあるけど、内容は今と十分置き換えて読む事が出来る。
真摯に山と向い合いたい方には是非、自分への戒めとして真剣に一読して欲しいと思う!
絶対にこうなってはいけない!
絶対にこうさせてはいけない!
※この本は一般販売されていて現在も古書として入手出来る書籍なのでそのままの画像を使わせてもらった。
この本の遭難者として記載されている多くの方々に敬意を払い、そしてご冥福を心から願っています。
山は楽しむために登るが真剣に慎重にそして常に謙虚であれ!
by bphiro
| 2014-04-22 14:35
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